BEARINXオンライン・スピンドル計算
INA/FAG提供の効率的な軸受技術計算ソフトが、オンラインバージョンでもご利用いただけます。
このサービスは、シェフラーのお客様またはシェフラー販売代理店が対象となります。

市販されている一般的な計算ツールは、ほとんどの場合、大幅に単純化された計算方法に基づいています(カタログメソッド)。その中で軸受は、弾性体ではなくシャフトシステム内の正確な位置にある孤立した剛体とみなされます。すなわち、シャフトのたわみや転動体接触の弾性挙動による軸受の荷重特性と変位特性が考慮されていません。さらに、軸受の内部荷重分布は疲労寿命にとって重要な役割を果たすにも関わらず、たいてい近似的な方法によって決定されます。
BEARINXオンラインを使用すれば、シャフトのたわみの影響と軸受上でのころがり接触の弾性を決定することができます。内部荷重分布の場合、転動体と軌道面の形状データが考慮されます。運転すきまを計算するために入力ウィザードが用意され、リングと軸受シートの温度、公差、および粗さに関する情報を入力することができます。加えて、作用点の剛性を計算することができます。
BEARINXオンラインは、入れ子式軸受ケージを持つ単軸シャフトシステムの計算に役立ちます。
スピンドル軸受ウィザードは、メインスピンドル軸受配列のモデリングを補助します。別画面に表示される結果には、圧力値、軸受の運動学、グリースの耐用年数に関する特別な設計基準が考慮されています。加えて、動的シミュレーションが、固有周波数、固有振動モード、および限界速度を計算し、作動領域での共振点の調査に使用可能なキャンベルダイアグラムを作成する基礎となります。動的シミュレーションの結果は、わかりやすい3D表示で提供されます。
使いやすいインターフェース

BEARINXオンラインは、BEARINXの完全版と同じ計算方法とアルゴリズムを使用します。なぜならいずれのプログラムも、同じソースコードに基づいているからです。
Javaベースのユーザーインターフェースは、データの入力を支援し、モデルとオブジェクトツリーをグラフィカルに表現することによってモデルの全体像を示し、入力されたデータのチェックを行えるようにします。

統合データベースには、シェフラーのカタログに掲載されている全ての軸受と軸受データが用意されており、モデルに転送することができます。計算自体は、シェフラーに設置された強力な計算サーバーで行われます。
お客様に役立つ技術支援
BEARINXオンラインで作成された計算ファイルは、BEARINXの完全版と互換性があります。すなわち、計算ファイルを簡単に交換することができるので、エンジニアリングサービスと容易にコミュニケーションを図り、作業の繰り返しを避けることができます。
HTML形式によるわかりやすくまとめられた計算結果、軸受内のシャフトの反作用と内部荷重分布のグラフィカルな表示、ころがり軸受の面圧曲線などを利用して、設計をわずかに変えながら分析を行うことができます。
詳細なヘルプシステムとオンラインチュートリアルを活用することにより、BEARINXオンラインの機能を十分かつ簡単にご利用いただけます。
BEARINXオンラインは、最新レベルの技術的専門知識に基づき、ISO TS 16281(英語)またはDIN 26281(ドイツ語)による修正基準定格寿命の詳細な計算を提供します。
さらに密接な共同作業
BEARINXオンラインの開発は、助言と計算のサービスをシェフラーからお客様へ移行するものではありません。全く反対に、当社はこれまで以上にお客様に寄り添って作業することを望んでいます。お客様の開発期間を短縮するため、設計の初期段階において適切な軸受をあらかじめ選択することを目的としています。
利用に関する契約上の合意
お客様がBEARINXオンライン・スピンドル計算の「承認」を要請されると、社内で審査が行われ、これに合格すると契約の申し込みが行われます。
契約が署名されると、当社がログインIDを作成し、ヘルツォーゲンアウラハのシェフラーアカデミーにおける2日間のトレーニングコースへの参加をご案内いたします。この後で、計算モジュールの使用が最終的に許可されます。
BEARINXオンライン・スピンドル計算は、シャフト計算機能を含みます。
導入費用
インターネットでのBEARINXオンライン・スピンドル計算の提供と導入支援のための2日間のトレーニングコースには、以下の費用が一度だけかかります:
- 参加者1名2,000 €
- 参加者2名3,600 €
- 参加者3名4,800 €
- 参加者4名5,600 €
- 以降、1名増えるごとに400 €追加
ライセンス費用やメンテナンス費用はかかりません。
カスタマーバージョンに適用される制限
BEARINXオンライン・スピンドル計算は、製品の予備設計のみを対象としています。製品の最終的な設計と選択については、当社エンジニアリングサービスの関連部門のサポートをお求めください。