シェフラー スウェーデンの新興企業であるH2greensteelからグリーンスチールを購入へ

2021年11月09日 | Yokohama

• シェフラーはグリーンスチールの長期供給契約をH2greensteelと締結
• 2025年から、ほぼCO₂フリーで生産される鉄鋼を年間10万トン調達予定
• 発注したグリーンスチールにより、シェフラーはCO₂排出量c. p.を年間最大20万トン削減
• 2040年までにシェフラーのサプライチェーンのカーボンニュートラルを実現する最初の大きな一歩に

自動車および産業機械の分野におけるグローバルサプライヤーであるシェフラーは、水素を使って生産される、ほぼCO₂フリーの鉄鋼を2025年から年間10万トン購入する契約をスウェーデンの新興企業であるH2greensteelと締結しました。これにより、シェフラーは、この革新的なスタートアップ企業の顧客となる世界初のTier 1サプライヤーになります。この契約は長期的なもので、ストリップ鋼の納入が含まれます。スウェーデンで生産される鉄鋼は非化石燃料を使用し、シェフラーの年間CO₂排出量c. p.を最大20万トン削減します。合意は、2040年までにシェフラーのサプライチェーンのカーボンニュートラルを実現する最初の大きな一歩です。シェフラーAGのCOO（最高執行責任者）であるアンドレアス・シックは、「鉄鋼の購入はシェフラーにとって戦略的に重要です。当社は大量の鉄鋼を加工しており、この合意は脱炭素化を支える重要な原動力になると見ています。シェフラーはすでに、サプライヤーのCO₂排出量の少ない鉄鋼生産プロセスへの期待を高めています。また、サーキュラーエコノミー（循環型経済）の活用も重要な要素であり、当社は一貫して実施したいと考えています」と述べています。

H2greensteel（H2GS）は2020年に設立され、2030年までにスウェーデン国内で年間500万トンのほぼCO₂ニュートラルな鉄鋼を生産することを目指しています。H2GSのCEO（最高経営責任者）であるヘンリク・ヘンリクソンは、「シェフラーのような世界的な実績あるパートナーに、鉄鋼業界の脱炭素化という目標達成を後押ししてもらえること、一緒に持続可能な世界に向けて取り組めることを嬉しく思います」と述べています。同社は、グリーンフィールドプロジェクトとして、ネットワーク化されたデジタル生産で「グリーンスチール」を生産する新しい鉄工所をボーデンとルレオに建設することを計画しています。そこにヨーロッパでは約40年ぶりとなる鉄工所と、水素生成専用の生産施設を建設します。グリーンスチールの生産はエネルギーを大量に消費するため、持続可能な資源から行う必要があります。スウェーデン北部には、これに適した条件がそろっています。H2GSは、直接還元法を使用することで、二酸化炭素を排出しない鉄鋼の生産を実現しました。原料炭の代わりに再生可能エネルギーから生産した水素を使用することで、これまでの方法によるCO₂排出量の95％削減を可能にしました。H2GSの創設者で大株主であるVargas Holdingは、スウェーデンの電池メーカーであるNorthvoltの共同設立者で主要株主でもあります。

シェフラーAGのCEO（最高経営責任者）であるクラウス・ローゼンフェルドは、「鉄鉱石の直接還元のためのグリーン水素の使用は、クリーンで持続可能な鉄鋼を実現する重要な要素です。水素はシェフラーにとって重要な技術であり、成長分野です。そのため、H2greensteelとのパートナーシップは、持続可能性を推進する非常に重要な一歩です」と述べています。