シェフラーとNVIDIA、デジタルマニュファクチュアリングの進化に向けて技術協業を開始

2025年06月12日 | Paris / Herzogenaurach / Yokohama

• NVIDIAとの技術協業による生産におけるデジタル化の加速
• グローバル工場ネットワークにおけるAI活用による製造プロセスの革新と製品品質の向上
• シェフラーの長年にわたる製造ノウハウを活かしたインダストリアル・メタバースへの貢献

モーションテクノロジーカンパニーであるシェフラーはNVIDIAと技術協業を開始しました。このパートナーシップは、シェフラーの生産プロセスのさらなるデジタル化を支援し、最終的には、より効率的でかつアジャイルにすることを目指しています。シェフラーはNVIDIA Omniverse（オムニバース）を活用して生産要素を拡張し、それらをデジタルツインとして統合・シミュレーションすることで、2030年までに全工場の半数をOmniverseに統合する計画です。

シェフラーAG最高執行責任者（COO）であるアンドレアス・シックは次のように述べています。「シェフラーは、これまで常に一貫して工場のデジタル化を進めてきました。未来の生産を形作るためには、NVIDIAのような強力なパートナーが必要です。シェフラーはNVIDIAと協力して、100を超えるシェフラー工場でデジタルエコシステムを構築し、生産プロセスを持続的に革新していきます。Omniverseを導入してデジタルツインを活用することで、シェフラーのバリューチェーンのさらなる効率化とアジリティの向上を図ります。」

未来の工場を実現する産業用メタバース
シェフラーはNVIDIA Omniverseプラットフォームを導入し、デジタルツイン（仮想空間上に実際の工場や設備を再現する技術）を開発していきます。AIを活用したソリューションを利用することで、材料の物理的特性、加工および生産工程をデジタル上で再現し、それらの最適化をより迅速に行えるようになります。さらに、Omniverseを活用することで、生産現場に人型ロボットなどの未来のテクノロジーを柔軟に導入することが可能となります。また、Omniverse上でのAI活用により、シーリングエレメントの取り付けなどの複雑で完全に自動化された組立工程についても改善を図ることができます。リアルタイム・シミュレーションにより、製品ライフサイクル途中での調整も可能になります。さらに、標準化により、シェフラーグループのグローバルな工場ネットワーク全体における生産プロセスの効率化を図ることができます。

NVIDIAでOmniverseおよびシミュレーションテクノロジー担当バイスプレジデントであるレブ・レバレディアンは、次のように述べています。「世界的メーカー各社がそれぞれオペレーションの近代化を追求している現状において、効率性、革新性、競争優位性を高めるためには、AIを活用したシミュレーション主導型のアプローチが不可欠です。NVIDIAとシェフラーが共に協力することで、シェフラーは、現実世界で変更を加える前に、製造およびロボティクスのオペレーションをシミュレーションし最適化することが可能となります。これにより、リスクやコストを抑えながらイノベーションを加速させることが可能となります。」

シェフラーのオペレーション・デジタル化およびIT担当シニアバイスプレジデントであるロベルト・ヘンケルは、次のように述べています。「NVIDIAとの技術協業により、リアルで高精度に機能するデジタルツインとフィジカルAIの構築が可能となります。シェフラーは、NVIDIAとともに、製造業界におけるインダストリアル・メタバースの発展にとって重要な役割を果たしてまいります。そのために、シェフラーは製造および垂直的統合分野で培ってきた数十年にわたる知見を、Omniverseのさらなる進化に貢献する形で提供してまいります。」

注）本プレスリリースは現地時間2025年6月12日にパリ及びヘルツォーゲンアウラッハにおいて英語で発行されたものの日本語訳です。原文の英文との間で解釈に相違が生じた際には英文が優先します。