IAA Transportationにシェフラーが出展 - 持続可能な運輸業界向けパワートレインソリューションとシャシーソリューションを展示
2024年09月03日 | Bühl / Yokohama
- 商用車産業の変革を成功に導くための重要なパートナーとして、シェフラーとヴィテスコ・テクノロジーズが共同で出展
- シェフラーブランドでの共同出展ブースにてバッテリー電気自動車、燃料電池自動車、エンジン車向けのソリューションを紹介
- 運輸業界における高度自動運転への転換を促進する新たなシャシー技術を発表
9月16日から22日までドイツのハノーバーで開催されるIAA Transportation 2024にシェフラーが出展します。IAA Transportation 2024への出展は、シェフラーとヴィテスコ・テクノロジーズにとって、両社が協力して商用車向けの相補的な製品ラインナップを紹介する初の主要国際展示会となります。シェフラーは、250平方メートルの展示ブース(ホール12、ブースA40)にて「Energizing Transportation. Together(運輸業界を共に活性化する)」をテーマに掲げ、変革を成功に導くための重要なパートナーとしての位置づけを明確に打ち出します。シェフラーAGオートモーティブ・テクノロジー事業部CEOのマティアス・ツィンクは次のように述べています。「シェフラーブランドの名で共同展示することで、シェフラーとヴィテスコが協働すればより強くなれることを実証します。展示会では、それぞれの革新的製品が完全に相互補完し合うことで実現する商用車向けソリューションを展示いたします。こうしたシナジー効果によりお客様に付加価値を提供していくことは、主要なモーション・テクノロジー・カンパニーになるための新たなマイルストーンとなります。」
排出削減目標を共に達成
持続可能性の実現に向けた厳しい排出削減目標に直面している運輸業界向けに、シェフラーはIAA Transportation 2024で革新的なパワートレインおよびシャシーソリューションを紹介します。EU規則では商用車のCO2排出量を2019年基準比で2025年までに15%削減、2030年までに45%削減することが義務付けられています。 大型商用車やバスが世界の車両台数に占める割合はわずか4%ですが、輸送量が非常に多いため、運輸部門の世界全体のCO2排出量に占める割合は約40%と高くなっています。そのため、脱炭素を実現するには、ディーゼルエンジン車や水素エンジン車からバッテリーEVや燃料電池自動車まで、関連するあらゆるパワートレイン技術における効率化の向上が不可欠となっています。マティアス・ツィンクは次のように述べています。「シェフラーは、お客様が排出削減目標を達成できるよう、お客様のパートナーとして変革を実現するためのサポートを行っています。そのために、シェフラーは、エネルギー効率と資源効率に優れ、幅広い用途に対応した各種パワートレインソリューションの開発・製造戦略を実行しているのです。」
電動パワートレイン関連製品
シェフラーは、2030年までに商用車の新車登録全体のうちおよそ20%が電動化されるとするシェフラー独自の分析結果に基づき、電動パワートレインに関する戦略を策定しました。 電動パワートレインは、長年にわたりシェフラーの中核事業の一端を担ってきました。ヴィテスコ・テクノロジーズとの合併は、シェフラーの中核事業の強化につながり、パワートレイン用のエレクトロニクスおよびソフトウェア分野における専門知識や能力をさらに拡大することができます。IAA Transportationのシェフラーの展示ブースでは、商用車の電動パワートレインに関連する様々な製品とソリューションを紹介する予定です。また、「Wave Winding」 巻線技術を採用し、連続出力200キロワット超を実現する永久磁石電動モーターから、グラファイト製および金属製のバイポーラプレートを使用した最大出力140キロワットの燃料電池スタック、SiC(炭化ケイ素)半導体を用いた800ボルトのパワーエレクトロニクスまで、ありとあらゆる革新的製品も展示します。シェフラーのブースでは、Heavy Duty向け電動アクスル(電動モーター2台、三段変速トランスミッション、電気機械式アクチュエーターから構成)のほか、SiC(炭化ケイ素)パワーエレクトロニクスなども展示しますので、シェフラーのシステムノウハウを間近でご覧いただけます。電動アクスルは、インサートユニット式ホイールベアリングが採用されています。インサートユニット式ホイールベアリングは、鋳造ハウジングに組み込みホイールベアリングユニットとして機能させ、それをアクスルに取り付けて固定させたものです。コンパクト設計により、標準的な円すいころ軸受と比較して車輪1か所あたり最大で15kgの軽量化を実現しました。他の軸受設計では通常必要なメンテナンスも不要です。インサートユニットは、摩擦低減型のシールと併用することで、最大70%の摩擦を低減できます。これは、バッテリーEVの場合、充電1回の航続距離が約5km延長されることを意味します。
ICEの効率を最適化
2030年時点でも、全商用車の4分の3近くに、ディーゼルエンジンや水素エンジンなど、何らかの形でICE技術が依然として使用されているとする予想があります。この点について、マティアス・ツィンクは次のように述べています。「ICEは今後も、排出削減に必要な要素であり続けるものと思われます。気候目標の達成には、グラム単位での排出削減が重要となります」。こうした考えから、シェフラーでは、水素エンジンやディーゼルエンジン、天然ガスエンジンのエネルギー効率向上を目指して、最先端技術を駆使したコンポーネントおよびシステムの開発を続けています。シェフラーは IAA Transportationでこれらの技術を紹介するため、商用車用の可変バルブトレインシステム「iFlexAir」を展示します。「iFlexAir」を導入することで、ディーゼルエンジン車のCO2排出量を最大5%削減できます。水素エンジン車の場合は、エネルギー効率を6%向上させると同時に、エンジンアウト窒素酸化物(NOx)排出量を大幅に削減させることができます。この技術は、ヴィテスコのNOxセンサーによって 補完されています。NOxセンサーは、排出ガス中のNOx濃度を測定して、効率的な排出ガスの後処理と、「Euro 7」などの排出基準の遵守に対する信頼性の高いモニタリングをサポートします。
高度自動運転技術
高度自動運転へのトレンドは加速しており、自動車メーカー数社は2027年早々までに高度自動運転(レベル4)の商用車の製造を開始する計画を策定しています。世界的にドライバー不足が深刻化する中、高度自動運転技術に対する需要が急速に高まっています。国際道路運送連合(IRU)の調査によると、2023年において欧州の運輸業界ではドライバー233,000人以上が不足しており、有効な対策が講じられなければ、2028年までにドライバー不足は745,000人に膨れ上がると予想されています。また、総保有コスト(TCO)の多くを占めるのがドライバーの人件費で、欧州ではその割合が約3分の1となっています。 シェフラーは、高度自動運転の実現に寄与する様々な革新的シャシー技術・製品により、運輸業界において必要な変革の推進に貢献しています。こうした製品には、電動油圧式パワーステアリングシステム(EHPS)、先進センサークリーニングシステム(ASCS)などがあり、いずれもIAA Transportation 2024でシェフラーが展示を行います。シェフラーは、2023年から中国の商用車メーカー向けに電動油圧式パワーステアリングシステム(EHPS)を量産しています。EHPSは、レベル2とそれ以上の自動運転機能に対応しています。先進センサークリーニングシステム(ASCS)はヴィテスコが開発したシステムで、自動運転車のカメラとセンサーをクリーニングすることでエラーフリー動作の実現に寄与します。
発行者: Schaeffler Automotive Buehl GmbH & Co. KG / Schaeffler Japan Co., Ltd.
国: 日本
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