シェフラーが「EMO2023」に出展（ホール7ブースA10） シェフラー、工作機械用高精度ギアボックスおよびドライブの新製品を発表

2023年09月18日 | Schweinfurt / Yokohama

• シェフラーが工作機械向け精密軸受とダイレクトドライブの製品ラインナップを拡充
• 製品ポートフォリオに新たに追加された精密波動歯車装置および精密遊星歯車装置シリーズ
• フライスヘッドのC軸とA軸、フライステーブル、ロータリーテーブルに精密ギアボックスを採用

シェフラーはわずか数年の間に、工作機械向け精密軸受とダイレクトドライブの製品ラインナップを拡大し、精密波動歯車装置シリーズの「RT1」と「RT2」、そして精密遊星歯車装置シリーズの「PSC」という2種類の精密ギアユニットを追加しました。波動歯車装置の「RT」シリーズが5種類のサイズ展開で最大トルク28～484Nmに対応するのに対し、「PSC」ギアボックスシリーズは最大トルク327Nmに対応する最小サイズ030から、最大5000Nmに対応可能なサイズまで取り揃えています。両シリーズ間で重複する327Nmから484Nmについては、機械メーカーのお客様が要件プロファイルに最適なギアボックスの設計やサイズをお選びいただけるメリットがあります。

木材、プラスチック、軽金属加工用フライスヘッド向け精密波動歯車
精密波動歯車装置シリーズのRT1とRT2は、特に小型旋回軸の駆動、フライスヘッドのA軸での使用、そして軽金属、木材、プラスチック加工用ロータリーテーブルの駆動などに適しています。シェフラーはまた、精密波動歯車装置RT1にお客様の仕様に適合したモータとロータリーエンコーダを組み合わせ、即取り付け可能なドライブユニットを完成させました。トルクセンサシステムを内蔵した精密波動歯車装置「RT1-T」シリーズもご用意しています。「XZU」シリーズのアンギュラコンタクト針状ころ軸受は、出力軸を支持する軸受として特に高い剛性を発揮します。

バックラッシュをほぼゼロに抑え、高耐久性を実現する精密遊星歯車装置
精密遊星歯車装置PSCシリーズは、コンパクトで高い剛性を持ち、中空シャフトを採用していることが特徴で、フライスヘッドのC 軸と大型ロータリーテーブルの駆動に適しており、統合されたメイン軸受との組み合わせで回転軸支持などのアプリケーションにも利用することが可能です。このギアボックスは自動でねじりバックラッシュと摩耗を継続的に補正する機構を備え、バックラッシュを0.1分以下と極めて低く抑えることができるため、多くの場合、バックラッシュ補正用の第2ギアボックスや歯車の固定は必要ありません。この極めて小さなバックラッシュは、2万時間の運転寿命を通して一定に維持されます。たった1つのギアボックスと統合されたメイン軸受配列により、比較的少ない部品点数で極めて合理的な機械構造を実現し、非常に経済的な旋盤用駆動および軸受ソリューションを提供します。

PSCギアボックスは、ソリッドシャフトまたは中空シャフトの取り付けキット（ヘリカル入力ステージ付きまたは無しが選択可能）としてご使用できるほか、モータ取り付け用の直角プリステージ付きまたは無しのクローズドユニットとしてもご提供可能です。遊星歯車1段あたりの減速比は9～20、入力軸の減速比は3.4～15.7、外径は155～405mmで、030から500Nmまでの9サイズを標準仕様としています。

精密遊星歯車装置PSCシリーズにより、シェフラーはダイレクトドライブ式ロータリーテーブル用駆動ソリューションも提供することが可能になりました。要求水準が高くダイナミックな同時5軸フライス加工に加え、その他のアプリケーションとして、大規模な実証試験を通過した費用対効果の高い高精度駆動を用いた精密5面加工も可能です。