風力タービン用ベアリングが100万個を突破 ― シェフラーの「Wind Power Standard」が風力タービンの最大限の信頼性を確保

2023年06月15日 | Schweinfurt / Yokohama

• シェフラーの「Wind Power Standard」に基づき製造・納入された風力タービン用ベアリングが100万個を突破
• 製品およびプロセスに適用される最高レベルの品質基準
• 風力タービンと関連部品の信頼性に対する需要の高まりを10年以上前から考慮した「Wind Power Standard」

野心的な気候目標や、社会における持続可能性の問題に対する関心のより一層の高まりを背景に、風力発電を中心とした再生可能エネルギー発電の重要性が高まっています。自動車および産業機械分野における世界的サプライヤーであるシェフラーは、マーケットリーダーとして、また戦略的開発パートナーとして、約40年にわたり陸上および洋上風力タービン向けに信頼性の高いベアリングソリューションを提供してきました。世界中の風力タービンの2台から3台に1台には、シェフラーの転がり軸受が使用されています。

10年以上前、シェフラーは風力タービンとその関連部品の信頼性に対する高い需要を考慮し、風力タービン用ベアリング向けの「風力発電基準」を導入しました。製品およびプロセスを対象とした当基準により、シェフラーの風力タービン用ベアリングには、自動車産業や航空宇宙産業などで採用されている最高水準の品質基準が適用されます。今年初めには、この「風力発電基準」に準じて製造・出荷されたベアリング数が100万個を突破しました。

風力タービンで重要な役割を果たす転がり軸受
風力タービンの能力が数メガワットレベルに拡大するにつれ、荷重やトルクは増大し、部品にかかる負荷もより大きなものになっています。一方、不良が発生した際のダウンタイムや保守に要するコストは、特に洋上風力発電設備などでは、増加の一途を辿っています。

シェフラーの風力発電事業部門の責任者であるベルント・エンドレスは次のように述べています。「風力タービンの出力密度が向上する中、そのポテンシャルを最大限に発揮させる、信頼性の高いコンポーネントをお客さまは求めています。シェフラーは「風力発電基準」の導入で10年以上にわたり最高水準の品質を確保し、これまでに100万個を超えるベアリングを製造しています」。

風力発電アプリケーションに特化したプロセスをサプライチェーン全体で採用
こうした高い品質水準を確保するために、シェフラーはお客様やサプライヤー各社との緊密な協力のもと、連携した透明性の高いプロセス構築や、変更管理システムの整備、厳格な品質管理、プロセスチェーン全体を網羅する広範に及ぶ文書管理を実施しています。サプライヤーの開発段階からターゲットを明確化することで、最高の品質水準を初期の段階から確保します。

長年の実績と総合的なシステムノウハウ
風力タービン用ベアリングの設計および製造に関わる世界各地すべての開発・設計チームと製造拠点における厳格な品質基準の遵守の状況は、社内監査でモニターしています。シェフラーの専門家が有する長年の経験とシステムに関する幅広い専門知識に加え、最先端の計算・シミュレーションプログラムを活用することで、風力タービン用ベアリングの最適設計を実現しています。プログラムによる計算結果は、強力な試験装置を使用した試験により補完するとともに、妥当性確認を行います。シェフラーでは、特にローターベアリング向けに、大型軸受試験装置「Astraios」を使用した幅広い試験オプションを提供しています。