シェフラー、偽造品対策として転がり軸受の偽造品10トンを破壊処理

2023年03月22日 | Schweinfurt / Yokohama

• 転がり軸受の偽造品は、人や機械に危険
• シェフラーは偽造品のすべての事案を追跡
• 偽造品の破壊処理から回収したスチールは、リサイクルループへ

自動車および産業機械分野の世界的サプライヤーであるシェフラーは、偽造品に対して常に一貫した対策を実施しています。今回、ドイツ・シュヴァインフルトの施設で、約3万点、総重量10トンの偽造品を破壊処理しました。

偽造品は、破壊プロセスの第一段階として、再利用できないようにシュヴァインフルトのゼンフェルトにあるリサイクル会社 Riwald Recycling Franken GmbH の敷地内で破壊されました。スクラップは圧縮処理され、製鋼所で溶解されます。このようにして、資源物であるスチールはリサイクルループへ戻されます。

「偽造品は、人や機械の安全性に重大なリスクとなります」とシェフラーで知的財産部門のシニアバイスプレジデントを務めるエドガー・ドゥーシュル博士は述べています。転がり軸受などの製品は、多くの用途において、なんらかのモーションが存在するほぼすべての場所で、安全性にかかわる決定的な役割を果たしています。列車や自動車による安全かつ円滑な旅客輸送には、様々な産業施設の運営と同様、シェフラーの信頼性の高い製品に依存するところが非常に大きくなっています。

安全面が決定的に重要
エドガー・ドゥーシュル博士は次のように説明します。「欠陥のある軸受を使用すると、メンテナンス頻度の増加や機械のダウンタイムにつながる可能性があり、すなわち、事業者にとって莫大な費用がかかることになります。あるいは、突然の完全稼働停止のほか、場合によっては人身事故につながるおそれもあります」。

シェフラーにとって、安全面が偽造品対策の最も重要な動機となっています。エドガー・ドゥーシュル博士は次のように述べています。「お客様は、シェフラーが常に掲げてきた最高の品質基準を、現在においても、将来においても信頼していただけるはずです」。そのために、疑わしいものがあれば、追跡していくことが重要なのです。

シェフラー・グローバル・ブランドプロテクション・チームは、偽造品に関するすべての事案を追跡します。「まず、民事上の排除命令や賠償請求のほか、破壊処理のための偽造品引渡しを要求されるおそれがあります。次に、刑事訴追される可能性もあり、罰金や禁固刑が科される恐れもあります」とエドガー・ドゥーシュル博士は述べています。

正規販売代理店とアプリ
軸受の偽造品は世界中に存在します。仮に、INA、LuK、FAGといったブランドで偽造品が疑われる製品が販売店やお客様に提供された場合は、シェフラーの「OriginCheck」アプリで直接確認することができます。製品コードをスマートフォンでスキャンし、シェフラー製品識別番号と照合します。また、偽造品が疑われる製品の写真をブランドプロテクション・チームに送信することも可能です。

また、シェフラーは、正規販売代理店の国際的なネットワークを構築しています。これらの正規販売代理店はシェフラーのウェブサイトに掲載されていますので、お客様はそこから正規品を購入することができます。グローバル・ブランドプロテクション・チームのマーティン・リュグナーは次のように述べています。「当社では、バリューチェーン全体を通して、販売代理店、修理工場、エンドカスタマーといったすべての利害関係者の間で偽造品問題に対する意識を高めることが重要であると考えています」。マーティン・リュグナーは世界中を飛び回り、販売代理店に助言を行ったり、トレーニングコースを開催したりしています。

転がり軸受の偽造品が発見された場合、その場で押収され、法的手続きが完了するまで証拠品として保管されます。多くの場合、偽造品はその後、現地で破壊処分されます。今回、シュヴァインフルトで破壊処理された偽造品は、主に、過去2年半にわたって欧州で進められきた調査の成果です。

VDMA（ドイツ機械工業連盟）によれば、偽造品によるドイツ企業の被害額は年間でおよそ64億ユーロにのぼると推定されています。

スキャンで簡単確認 、シェフラーの「OriginCheck」アプリは、iOSおよびAndroidでご利用いただけます。
こちらからダウンロードできます。
www.schaeffler.com/apps

詳細は、ブランドプロテクション・チームまでメールでお問い合わせください。
piracy@schaeffler.com